
インターネットを活用すれば商品が爆売れする、なんて話題も多いし私もSNSを運用して、ネット販売しようかな



実際のところ、爆売れした商品が話題になるだけで、SNSを運営して自社商品を売ることは難しいよ
「SNSを運用しているのに売れない理由」を検索すると、以下のような回答が多く出ますが、それは本質ではありません。
- ターゲット層が明確でない
- コンテンツの質が低い
- 投稿頻度やタイミングが不適切
- ユーザーとのエンゲージメント不足
- データ分析と改善が行われていない
- 商品・サービスが顧客ニーズに合っていない
- 商品・サービスの価値が顧客に伝わっていない
- 競合に勝てていない
SNSを活用すれば売上が伸びるはずなのに、なぜうまくいかないのか?
これは、多くの経営者が直面する課題 です。



実は、この状態に陥ってしまうのには 明確な理由 があります。
本記事では、SNS運用をしているのに「売れない・集客できない」3つの理由を解説します。
【騙されてはいけない】SNS運用しても、売れない2つの理由
① SNSの数値が良くても、購買につながる施策ができていない
② そもそも、商品そのものが「ネット売れる状態」になっていない
多くの企業は、「どうやって売るか」にばかり目を向けがちですが、本当に重要なのは、「魅力ある商品なのか?」 ということです。



SNSで商品が売れない理由を検索すると、多くの記事が「運用のテクニック」に偏っています。
これは、SNS運用やコンサルを行いたい人が書いているケースが多いため、「SNS運用のやり方が悪いから売れない」→「私たちならあなたを助けられる」と営業につなげる内容になっていることがほとんどです。
それで改善できるのはSNS運用の成績であって、売り上げにはつながらないことが多々あります。



もちろん、SNS運用の方法に課題がある場合もあります。
本質的な問題として見落とされがちなのが、「ユーザーにとって本当に必要な商品か?」「魅力があるか?」そして、商品そのものが「ネットで売れる状態」になっているかどうかです。
どんなにSNSの集客がうまくいっても、商品に魅力があり、ネットで売れる状態になっていななければ売れません。



確かに「いいもの作れば売れる」という時代ではなくなってきましたが、SNS上の見栄えだけよくしても商品は売れませんよね
SNSが伸びても、商品は売れない
SNSマーケティングでは、さまざまな指標(KPI)を重視します。
- フォロワー数
- エンゲージメント率(いいね・コメント・シェアなど)
- 指名検索数
- 問い合わせ数



KPIは、かんたんに言うと「目標を達成するための途中経過をチェックするための指標」 です。



これらの数値が伸びると、「成果が出ている!」と感じるかもしれませんが、SNSの数値が良くなっても、実際の売上につながるとは限りません。
よくある失敗パターン例



フォロワーが増えても、購買意欲のある人がいない
- キャンペーンや相互フォローで増えたフォロワーは 「商品を買うつもりのない人」 ばかり。
- 「フォロワー=お客さん」ではありません
→ 購買意欲のあるフォロワーを増やす施策が必要。



いいねやコメントが多くても、それは「興味の表れ」なだけ
- 「エンゲージメントが高い=売れる」とは限らない。
- SNSは「エンタメ要素」が強く、バズっても売上に直結しないことが多い。
- 「話題性だけでは売れない」 という現実を理解する必要がある。



問い合わせが増えても、成約率が低い
- SNSの集客施策がうまくいっても、実際の成約につながらないケースが多い。
- 「問い合わせの先の導線設計」が売上アップの鍵!



ネットで注目を集めるためには、SNSのノウハウや成績(KPI)も必要な要素ですが、売り上げにつながるような運用しないと意味がありません
そして根本な問題として、商品自体の魅力や、ネット売れる仕組みががなければ、SNS運用は無意味です
本当の問題は「商品そのもの」にある
SNSを運用しても売れない最大の理由は、「商品がネットで売れる状態になっていない」 ことにあります。
ネットで売れない商品の問題点



商品に魅力がない
- 競合商品と比べて、「この商品を選ぶ理由」 が弱い。
- 価格や機能、品質が他社と差別化されていない。
- 購入した人が「また買いたい!」と思えない。
- 「使ってみたい」と思わせることができていない



商品説明やブランディングが不十分
- 商品の価値が適切に伝わっていない。
- どんな人に向けた商品なのかが曖昧。
- SNSの投稿が「商品の魅力」ではなく、「数値を伸ばすこと」に偏っている。



顧客が「買いたい」と思える導線がない
- SNSを見て興味を持った人が、購入までスムーズに進めない。
- 価格設定や購入のしやすさに問題がある。
- リピーターを生み出す仕組みがない。
SNSを活用しても売上が伸びない場合、まずは「商品の価値そのもの」を見直すことが重要です。



自社で開発した商品ですと、愛着があるため欠点が見えなくなっていることもあるので、ユーザーの意見を取り入れてみることも大切ですね
ネット販売に向いている商品と、ネット販売に向いてない商品
重くて運びにくい商品
特徴: 重量があり、持ち運びが困難な商品。
具体例: 飲料、お米、大型家具、家電製品、ペットフード。
理由: 自宅まで配送してもらえるため、購入者の負担が軽減される。
日常的に消費する消耗品
特徴: 定期的に購入が必要な商品。
具体例: ティッシュ、トイレットペーパー、洗剤、シャンプー、ベビー用品。
理由: まとめ買いが可能で、在庫管理がしやすい。
地域限定や限定品
特徴: 特定の地域や期間でしか手に入らない商品。
具体例: 地方の特産品、季節限定商品、コラボ商品。
理由: 地理的制約を超えて購入できるため、希少性が高い。
ニッチで専門性の高い商品
特徴: 特定のニーズや趣味に特化した商品。
具体例: パソコンの周辺機器、金属アレルギー対応のアクセサリー、特定の用途に合わせたアウトドア用品。
理由: 広範囲の顧客にリーチでき、専門的な情報を提供しやすい。
定期購入が可能な商品
特徴: 定期的に使用する必要がある商品。
具体例: サプリメント、化粧品、コンタクトレンズ。
理由: 定期購入サービスを利用することで、購入の手間が省ける。
購入するのが恥ずかしい商品
特徴: 医薬品、ダイエットグッズ、大人向け商品
具体例: AGA(発毛剤)、アダルトグッズ
理由: 人に知られたくない。人に見られたくない
どうすればSNSを運用し、商品が売れるようになるのか?
「SNSを頑張っても売れない…」そんな時は、商品そのものを見直し、価値を高めることが必要です。



この章では、ネットで買われる商品にするための、6つの視点を紹介します。
しっかりと言語化できるようにしましょう。
3C分析で「市場・競合・自社の強み」を整理する
売れる商品を作るには、まず「どんな市場で戦っているのか?」を理解することが重要です。
そのために、3C分析(Customer・Competitor・Company)を使います。
① Customer(市場・顧客)
- ターゲット層は誰か?
- そのターゲットは何に困っているのか?
- 他社の商品と比べて、どんな価値を求めているのか?
例)「40代女性で、敏感肌の人が安心して使える化粧品を求めている」
② Competitor(競合)
- 競合の商品はどんなものがあるのか?
- 価格帯やブランドイメージは?
- 自社が勝てるポイントはどこか?
例)「他社は〇〇成分を使っているが、当社は〇〇を配合し、さらに低刺激にしている」
③ Company(自社)
- 自社が提供できる独自の価値(USP)は何か?
- 競合と差別化できる要素は?
- 強みを活かしたプロモーションができるか?
例)「当社は〇〇の技術を活用し、肌に優しい化粧品を作る専門知識がある」



3C分析を活用すると、市場のニーズを正しく理解でき、競争の中でどう差別化すればいいかが見えてきます
4P分析で「売れる仕組み」を設計する
商品価値を明確にしたら、次に 「どのように売るか?」 を考えます。
ここで活用できるのが、4P分析(Product・Price・Place・Promotion)です。
① Product(商品)
- 顧客の悩みを解決する商品になっているか?
- 品質や機能、デザイン、ブランドイメージは適切か?
例)「このコーヒーは、胃が弱い人でも安心して飲める低酸性ブレンド」



「消費者が悩んでいて、それを解決できる商品」であることが、売れる最大要因ですね
② Price(価格)
- ターゲット層にとって適正な価格になっているか?
- 高価格帯なら、その価値を伝えられるか?
- 安すぎてブランド価値を下げていないか?
例)「プレミアム感を出すために、相場価格より高めに設定し、高級感のあるパッケージを採用」
③ Place(流通・販売チャネル)
- ターゲットが購入しやすい場所で販売しているか?
- オンライン・オフラインのバランスは?
- 購入までの導線がスムーズになっているか?
例)「Instagramの投稿 → ECサイト → 購入 までの流れをシンプルにし、決済方法を増やす」
④ Promotion(プロモーション)
- 商品価値を適切に伝えられる広告・SNS戦略になっているか?
- ターゲットに響くマーケティングができているか?
例)「実際に使った人のレビューをSNS広告で活用し、ターゲット層の共感を得る」



4P分析を活用すると、商品が「売れる形」になり、ターゲットに適した販売戦略を立てられます
競合に埋もれない「USP(独自の強み)」を明確にする
「競合にはない魅力」を見つけ、顧客に伝えることが重要です。
例)「この化粧品は、肌に優しい成分のみを使用し、〇〇認証を取得しています」



他社との差別化ポイントを明確にし、ターゲットに刺さるメッセージを作ると良さそうですよね



これまでマーケティング施策をやらさせていただいた商品で、最も困ったことはUSPがないサービスでした…
USPがない商品は、ネットで売ることは厳しいでしょう…。ネットで売ることはコストがかからなそうなイメージがありますが、実際には意外とかかるので、USPがない商品・サービスは赤字になるのでおススメできません
USPがなくても、プロモーションやセールス的に過大なイメージの良さや、雰囲気を作り購入に至らせるような手法もありますが、長続きはしないと思いました
顧客の課題に対して、明確な「解決策」を提供する
商品は 「売り手のこだわり」 ではなく、「顧客の悩みを解決するもの」 であることが重要です。
例)「このコーヒーは、胃が弱い人でも安心して飲める低酸性ブレンドです」
顧客目線での価値を明確にし、売れる理由を作りましょう



作る人にとってどんなに価値があっても、使う人にとって価値がなければ、商品価値はゼロに等しいですね



ユーザーが悩んでいないことは商品を作っても売れないし、悩みが深く解決できる商品はよく売れます
実際に使った人の「リアルな声」を取り入れる
購入者のレビューや体験談をSNSやLPに掲載する。
「実際に〇〇の悩みが解決しました!」という具体的な事例を紹介することで、商品への信頼感が増す。
「口コミ×共感」の力を活用し、購入ハードルを下げる。



口コミがないと、口コミ情報を探しにいくためLPからの離脱率が上がると言われているので、口コミを掲載しておくと、そのまま購入に至りやすくなります
SNSの導線設計を最適化する
SNSの投稿 → 商品ページ → 購入 までの流れをスムーズにする。
「SNSを見て興味を持った人が、スムーズに購入できる仕組み」を作る。
フォロワーを「購入者」に変える仕組みが重要。



「クリック回数が増えるたびに購入率が下がる」とのデータもあるので、導線はとても大切です
SNS運用しても売れない場合、SNSの改善より商品を見直しを
SNS運用を頑張っても売れないのは、単に「運用のやり方」だけの問題ではありません。
SNSの数値が良くても購買につながらない理由は、フォロワーの質や購買導線の設計、そして何より「商品自体の魅力」が不足していることにあります。
売れるためには、まず 商品が市場で選ばれる理由(USP) を明確にし、ターゲットのニーズを深く理解することが必要です。
その上で、 商品の価値を適切に伝え、購入しやすい環境を整えることが重要です。



実店舗で売りやすい商品設計と、ネットで売りやすい商品設計が異なることもあるので、最適化させる必要があります
SNSはあくまで集客の手段であり、商品の価値や販売戦略が不十分なまま運用しても成果は出ません。 売れる仕組みを作った上でSNSを活用することが、売上につなげるための本質です。



ネットやSNSで成果を上げたい人が増えたことで、SNS運用のテクニックは高度化し、広告運用のコストも上昇しています。



利益を出しにくい状況になってきましたね。
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