SNS運用代行やSNSコンサルで成果を出しているのに、契約が半年ほどで終了してしまうことって多くありませんか?

フォロワー数、指名検索数、問い合わせ数は増えているのに、クライアントが満足してくれないんですよね



本記事では、なぜ契約が続かないのか?その理由を深掘りし、解説策をご紹介したいと思います
SNSの成績(KPI)が良いだけでは、契約は切られます
SNS運用が成功しているにも関わらず、クライアントとの契約が続かないことがあります。
SNSマーケター側からすれば、フォロワー数が増えることや、投稿のエンゲージメントが高くなることは一定の成果をあげたことになりますが、クライアントが本当に求める成果に直結していないケースが多いからです。
クライアントの期待値と成果の不一致
SNSマーケターとしては、SNS運用が順調に伸ばすことができれば一定の成果を感じれますが、クライアントが求める成果は、主に売上や客数の増加、問い合わせ増加です。
たとえば「フォロワー数は増えたが、実際の売上には結びついていない」と感じられた場合、SNS運用の継続が不要だと判断される可能性が高くなります。
プロモーション(広告)は、基本的に売り上げを伸ばすために行うので、売り上げが伴わなければ、「SNS自体が、期待したほどの効果がない」と判断され、契約が終了してしまうことがあります。



まずは、SNS運用の目的や目標をクライアントと明確に共有しましょう



やはり売り上げになるのかな?
多くのクライアントにとって、売り上げは大きな要素ですが、SNSの運用はほかにもさまざまな目的があります。
たとえば、「認知を取りたい」「知名度を上げたい」「ブランドイメージの強化」「 ファンコミュニティの形成」「 採用活動への寄与」があります。
重要なのは、クライアントが「SNSに何を期待しているのか」を最初の段階でしっかりヒアリングし、共通認識を作ることです。
SNS運用の成果が可視化されていない
クライアントとしては、やはり売り上げの伸びが重要になってきます。言い方を変えれば、SNSの成果はどうあれ、売り上げが伸びているなら満足してくれる方も多いでしょう
しかし、売り上げという分かりやすい成果に結びついていないとき、クライアントが「SNSの運用によってどのような成果が出ているのか」を実感できないことがあります。
そして「SNSは本当に必要なのか?」と疑問を持ち、契約更新が見送られる可能性があります。



成果が不透明なままだと、「運用は頑張ってくれているようだが、具体的に何が良くなったのかが分からない」と感じられ、他の施策(SEOや広告など)に予算を回されてしまうことがあります。
定期的なレポートを作成し、「フォロワー増加数」「エンゲージメント率」だけでなく、「SNS経由の流入数」「コンバージョン率」なども数値化し、どのような成果につながっているのか報告しましょう。
また、SNS運用の成果が、売上へどのような影響をおよぼすのかの明示や、売り上げを増やすロードマップを伝えると良いでしょう



ポイントとしては、売り上げが伸びていないければ、それだけでSNS運用がムダと判断されないように、売り上げ以外の成果点をいくつか示せるようにしておくといいですね
SNS運用者が、クライアントのニーズに追いついていない
SNS運用の成果やクライアントの目的が達成しているのにも関わらず、クライアントとの契約が更新されないことはよくあります。
その背景には、SNS運用者側がクライアントのニーズや期待の変化に対応しきれていないケースも少なくありません。
ここでは、SNS運用者が直面しやすい3つの課題を見ていきます。
SNS運用者側のスキル・サービスの幅の限界
SNS運用者は、日々の投稿作成やアカウント管理、エンゲージメントの向上などに集中する一方で、クライアントはより広範囲なサポートを求めてくることがあります。
たとえば、もともとはX(旧Twitter)の運用だけを依頼していたクライアントが、「Instagramで画像投稿もしてほしい」「YouTubeで動画も展開したい」と複数のSNSへの対応を希望するケースがよくあります。
さらに、「SNS以外にも広告運用をお願いしたい」「自社サイトのLPやSEO対策にも対応してほしい」と、依頼内容がSNS運用の枠を超えていくこともあります。



クライアントの期待に応えることが難しい場合は、他の支援会社や総合的なマーケティングパートナーへの乗り換えにつながるリスクが高まります。
そのため、SNS運用者は「SNSの専門家」であると同時に、ビジネス全体を理解したマーケティングパートナーとしての視点が求められます。
すべてを一人でこなす必要はありませんが、最低限「広告」「SEO」「LP改善」といった基本的な知識を持っておくことが重要です。
さらに、専門外の業務は、外部パートナーやチーム内のメンバーと連携し、クライアントから求められる幅広い課題に対応できる体制を整えておくと良いでしょう。
社内運用への切り替え
企業は、SNS運用をスタートする際、まずは専門性のある外部パートナーに委託するケースが多々あります。
しかし、一定のノウハウが社内に蓄積されると、「自社でできるから外注は不要」と判断され、内製化に移行する企業も増えてきます。
特に、SNS運用の担当者が「日々の投稿作成」や「簡易的なキャンペーン運用」に特化している場合、クライアントから「この業務は社内でもできるのでは?」と思われやすくなります。



ここで重要なのは、SNS運用者が単なる「作業代行者」ではなく、戦略設計やPDCA改善の提案、マーケティング全体のアドバイスができる存在になることです。
「この人が関わっているからこそSNSが成果に結びついている」とクライアントに実感してもらうことで、たとえ内製化されても「コンサルタント契約」や「アドバイザリー契約」など、別の形で継続する道が生まれます。
また、状況に応じてクロスセル(別サービスの追加提案)やダウンセル(よりライトなプランの提案)を活用し、クライアントとの関係性を柔軟に維持することも重要です。
SNS運用の契約終了が見えてきた段階で、早めに他の提案などを行い、長期的な関係構築を目指しましょう。
競合との比較による乗り換え
SNS運用業界は競争が激しく、クライアントは常に「成果」と「コスト」の両面から運用会社を比較しています。
特に、フォロワー数の増加や投稿のクオリティといった「目に見えやすい成果」だけで判断される場合、より安価な他社に乗り換えられてしまうリスクが高くなります。
さらに近年では、競合が「SNS運用+広告運用」「SNS運用+SEO」など、複合的なマーケティングサービスをワンストップで提供しているケースも多く、単純な価格以上に「サービスの幅」や「総合力」で負けてしまう場面も少なくありません。



このような状況を避けるためには、SNS運用者自身が「自社ならではの強み」を明確に打ち出すことが欠かせません。
たとえば、単なる運用代行に留まらず、以下のようなプラスαの付加価値を提供することで、他社との差別化を図ることが可能です。
- ブランドに合わせたデザインの一貫性
- ブランドコンセプト設計の提案
- 戦略的なSNS広告活用



特に、SNS運用の立ち上げに関わらせて頂けた案件の場合、競合に乗り換えることはハードルが高く感じられるため、他社への乗り換えはされにくい傾向がありますよね
価格競争に巻き込まれないためにも、SNS運用単体ではなく、戦略設計・クリエイティブ制作・広告運用といった、クライアントのビジネスに直結する総合的な支援を提案できる存在を目指しましょう。
SNS運用が適切でないと判断される
SNS運用がクライアントのビジネスにとって「適切ではない」と判断されるケースは少なくありません。
その背景には、クライアントがSNSにどのような役割を期待しているのか、または社内の運用体制やリソースの問題など、複数の要因が絡んでいます。
ここからは、SNSが「自社には合わない」と判断され、契約終了に至る代表的なケースについて解説していきます。
SNS運用自体に価値を感じられないケース
SNSは、フロー型のメディアであり、継続的に情報発信を行わなければ成果が出にくい特性があります。
さらに、炎上などのリスクも伴うため、クライアントによっては「手間の割に見返りが少ない」と感じることもあります。



SNSの毎日更新は、意外と大変ですからね
また、SNS運用が続いても「売上や問い合わせ数が思ったほど増えていない」「ブランド認知度の向上が実感できない」といった不満が出ると、クライアントは次第に「SNSよりもSEOや広告の方が成果が出るのではないか?」と考えるようになります。



こうした場合、クライアントはSNS運用への投資そのものに価値を感じなくなり、契約の終了に至ることがあります。
このような事態を防ぐには、業界やビジネスモデルに応じて、SNSに固執せず、SEOや広告など他の施策も組み合わせた総合的な提案を行うことが重要です。
クライアント側のリソース不足による失敗
SNSコンサルや運用を任されたとしても、クライアント側に十分なリソースがないと、そもそも運用がうまく進まないケースも多く見られます。



たとえば、クライアントが文章や画像などの素材を自社で用意する体制が整っておらず、投稿内容の質や量が不足してしまうと、SNSの効果を最大限に発揮できません。
さらに、SNS運用は単なる投稿作成だけでなく、商品開発・広告施策・顧客対応(CRM)といった他のマーケティング活動とも連動することで、初めて大きな成果が生まれます。
しかし、クライアント側にこうした業務を担う余裕がない場合、SNSだけでは期待する結果に結びつかず、契約終了の原因となります。
このような場合は、SNS運用に加えて、LP改善や広告戦略、CRM強化といったマーケティング全体の支援も積極的に提案し、クライアントの課題解決をサポートすることが効果的です。
クライアント対応スキルが欠けている
SNS運用が順調に進んでいても、クライアントとのコミュニケーションが不足していると、契約終了に直結することがあります。
業務を「やっているかどうか」だけでなく「信頼されているか」「伴走していると感じてもらえているか」が、長期的な契約継続のカギになります。
クライアントとのコミュニケーション不足の原因
それでは、実際にどのようなことが、クライアントとのコミュニケーション不足になるのか解説していきますね
不安や不満が「見えない不満」として蓄積する
SNS運用自体は滞りなく進んでいても、クライアントからすると「今、どこまで進んでいるのか?」「次はどんな施策をするのか?」という進捗や方向性が見えない状況は、大きな不安要素となります。
この「状況が見えない」「今後どうなるのかが分からない」といった不安は、やがて「SNS担当は何をしているのだろう?」という漠然とした不満に変わり、最終的に他社への乗り換えを検討されるきっかけになってしまいます。
タイムリーなコミュニケーションの重要性
クライアントと定期的にコミュニケーションをとっていないと、クライアントは不安に感じます。特別な用事がなくても、連絡を入れ、関係を保ちましょう
クライアント側で「新商品の発表」や「イベントの開催」「新たな施策のスタート」など、事業に関わる動きがあった際に、SNS運用者から連絡があると、クライアントは「自分たちのビジネスに関心をもってくれている」と印象を与えることができますので、クライアントの動きに敏感に反応するのが望ましいですね
こうしたタイミングを逃すと、「気にかけてもらっていない」という印象を与え、信頼関係が徐々に希薄化します。結果として、クライアントは「もっと寄り添ってくれる会社に頼みたい」と他社への乗り換えを検討するリスクが高まります。
成果報告の「ビジネス視点」が不足しやすい
多くのSNS担当者が「フォロワー数の増加」や「エンゲージメント率の向上」といった、SNS内部のKPIだけを報告してしまうケースが多くあります。
しかし、クライアントが本当に知りたいのは、「その成果がビジネス全体にどう貢献しているか」です。売上や問い合わせの増加、サイトへの送客、コンバージョンなど、ビジネスゴールとセットで説明できなければ、「SNSはやっているけど、効果が見えない」と判断されてしまいます。
よくある「コミュニケーション不足」の具体例
月に一度のメール報告のみで、戦略のすり合わせや相談がない
成果報告が「SNS内の数値」だけで、ビジネス視点の提案が不足
クライアントからの質問や相談へのレスポンスが遅い
クライアントの動きや課題に対して、受け身で提案がない
防ぐためには
「SNS成果→ビジネス成果」 を常にセットで報告する
月次レポートに加え、「次の打ち手・改善案」 を必ず盛り込む
クライアントの事業や業界動向に合わせた「タイムリーな提案・確認」を行う
定例報告以外にも、新しい動きがあった際には即時アクションを起こす



成果だけでなく、こまめなコミュニケーションや「気にかけている姿勢」を見せることが、クライアントとの信頼関係を築き、契約継続につながります。
SNS運用者は「運用担当者」ではなく、「パートナー」として伴走する姿勢が求められます。
まとめ|SNS運用は「成果」+「信頼構築」で契約を継続させる
SNS運用代行やコンサルティングは、SNS内でのKPI(フォロワー数やエンゲージメント)を伸ばすだけでは、必ずしも契約継続にはつながりません。
クライアントが求めているのは「ビジネスの成果」であり、その成果を生み出すためには、SNS運用者として次のような視点が欠かせません。
- SNS運用の成果をビジネス全体に結びつける意識
- 業務範囲の拡張や、必要に応じたパートナーとの連携
- クライアントとの継続的かつタイムリーなコミュニケーション
クライアントとの信頼関係は、日々の小さな行動や配慮の積み重ねによって生まれます。
「運用者」から「ビジネスパートナー」へと一歩踏み込む姿勢が、長期的な契約継続と、自身のキャリアアップにもつながるはずです。
単なるSNS運用に留まらず、クライアントの課題解決やビジネス成果に寄り添う「提案型の姿勢」を持つことを、ぜひ心がけてみてください。
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